M&A給湯器大手のパロマを傘下にするパロマ・リームホールディングス(東京都千代田区)は25日、空調機大手メーカーの富士通ゼネラル(川崎市高津区)へのTOB(株式公開買い付け)を28日に開始すると発表した。期間は5月28日までで、1株当たり2808円で買い付ける。TOBでの買い付け総額は1647億円で、最終的に100%子会社化を目指す。パロマ・リームHDはことし1月に富士通ゼネラルの買収を発表しており、富士通ゼネラルもTOBに賛同を表明している。
富士通ゼネラルは1984年に富士通と資本提携し、現在、同社が44.02%の株式を保有している。しかし、近年の富士通の事業見直しなどから、双方の親和性が薄れてきたことから、2020年から両社で今後の関係について協議を行ってきた。そうしたなか、昨年9月にパロマ・リームHD側から買収の提案があった。
パロマ・リームHDは子会社によって、富士通ゼネラルは北米地域で販路拡大が望めるほか、アジアや欧州への事業展開や国内での技術開発の推進が期待できるとしている。
富士通はTOBには応じず、TOB成立後に富士通ゼネラルが自社株を取得する。パロマ・リームHDは富士通ゼネラルの自社株取得と合わせて、全株式を取得して完全子会社化し、富士通ゼネラルは上場廃止となる。
1月の買収発表時点では7月のTOB開始を予定していたが、国内外の規制当局との調整が想定より早く終了したため、TOBの実施を前倒しした。
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