ロジスティクスAGCは19日、化学製品の物流課題解決と在庫管理の省力化を実現する新サービスをことし後半から開始すると発表した。本サービスは、デジタル技術を活用して内容量を測定できるISOコンテナで化学製品を輸送する仕組みが特徴だ。センサーを搭載したISOコンテナがリアルタイムで内容量データを収集し、独自アルゴリズムで即時に残量を把握する。このデータを基に、AGCが最適な納入時期を提案することで、顧客の在庫管理や発注作業の負担を大幅に軽減できる。
使用するISOコンテナはトラックから切り離して貯槽として利用できるため、顧客側での新規貯槽の建造やメンテナンスが不要となる。従来、液体化学製品の荷卸し作業には数時間を要していたが、新サービスではその時間を大幅に短縮できる。さらに、ドライバーの待機時間を最大90%削減できることも大きな利点である。物流業界では働き方改革への対応に加え、2030年には輸送力が34.1%不足するとの見通しがあり、この施策は業界全体の効率化に貢献する。
AGCは「DX銘柄2025」に選定され、サプライチェーン全体の業務プロセス改善を目指す「AGC plus-2026」を推進している。グループ全体でデジタル技術を活用し、今後も顧客や社会への新たな価値創出を進めていく方針だ。なお、ISOコンテナは国際標準規格品で、貨物輸送と貯槽の両用が可能だが、危険物や毒劇物などの用途では日本国内法または現地法令への適合が必要となる。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com