ロジスティクス本誌LOGISTICS TODAY主催による「第1回CLOサロン」が18日、都内で開催された。
来年4月に予定されるCLO(物流統括責任者)選任義務化に向け、物流業界のCLO体制へのスムーズな移行と、CLO候補者同士の連携サポートを目指すこの取り組みが、4月の「第0回」開催を経て、正式に始動した。
第1回CLOサロンのホスト役を務めたのは、フィジカルインターネットセンター(JPIC)事務局長の奥住智洋氏。奥住氏は、JPICの取り組み、CLOに関する定義などを紹介することから、参加者同士の活発な議論を誘導。メーカー荷主、物流、運送やサービスプロバイダーなどさまざまな業界関係者が、名刺交換会など通じて、和やかながらも真剣な意見交換や情報収集を行った。

▲フィジカルインターネットセンター奥住智洋事務局長
奥住氏は、JPICが目指すフィジカルインターネット(PI)実現の構成要素に、CLOが機能する物流体制を位置付けており、「CLO協議会」の設置を通して、CLO支援の取り組み、官民をつなぐ役割を主導してきた。奥住氏は、今回の第1回CLOサロンへの登壇を「CLO協議会の出張版」と位置づけて、これまでのJPICの活動との相乗効果に期待を寄せた。
さらに奥住氏は、荷主企業のCLOだけではなく、CLOのカウンターパートとなる役割が物流サービス提供企業側にも必要であるとして、「LPD」(Logistics Producer)という新たな概念についても解説した。CLOとLPD、それぞれの連携したアイデアとアクションが物流革新を推進する原動力になるとして、「単なる御用聞き営業ではなく、SCM戦略の積極的な提案者」としての具体的なLPD像を検証していくことが必要と呼びかけた。
参加者の意見交換会では、CLOについての議論はもちろん、サプライチェーンそれぞれの領域での課題やその解決について、役職や業務の隔たりなくオープンに話し合われた。普段は聞くことができない各社のSCM戦略や、デジタル化・AI(人工知能)の活用状況、改正法への取り組み状況などから、新たな気づきを得たとの感想も聞かれ、「CLOに求められるもの、PI構築に求められるもの、その基盤となるのはヒューマン・ネットワーク」(奥住氏)であることが、改めて確認される場となった。
なお、第2回のCLOサロンは、コンサルティング事業のシグマクシスが主導するフィジカルインターネットを目指すコミュニティー「エコオケの会」がホスト役を務めることが発表された。
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