調査・データ市場調査会社のReport Ocean(レポートオーシャン、東京都中央区)は7月31日、世界の貨物運送保険市場は、今後2033年まで年平均4.56%成長し、24年の552億ドルから、33年には824億ドルへ1.5倍の規模にまで拡大するとの予測を公表した。国際貿易が拡大し続け、サプライチェーンが複雑化するにつれ、貨物輸送保険サービスへの需要が高まると予想している。
同社のレポートによると、物流業界の多様化にともない、カスタマイズされた貨物保険に対する需要が高まっており、企業は海上、航空、陸上貨物など、さまざまな輸送手段に関連する固有のリスクを考慮して、特定のニーズを満たすオプションを求めている。そうしたニーズに応えるため、保険会社もカスタマイズが可能な適用範囲の広い保険商品の開発を進めている。
また、保険会社の間では、輸送でのリスクを最小限に抑えるため、積極的な戦略を企業に提供するリスクマネジメントコンサルティングなどの付加価値サービスへのシフトも見られる。
地域別にみると、北米や欧州、アジア太平洋(APAC)地域が貨物輸送保険市場で大きなシェアを占め、今後も市場全体の成長に大きく貢献すると予想される。特に北米では、高度な物流インフラと大量の輸出入に牽引され、保険需要が急速に拡大している。
アジア太平洋地域では、中国、インド、日本などの国々で製造業の生産量と貿易量の増加が続いており、貨物保険のニーズは成長につれて増加していくと予想される。中東・アフリカの新興国では、インフラ整備や貿易の自由化が進み、成長の兆しが見られる。
同社は「物流とサプライチェーンの分野が進化するにつれて、貨物輸送保険の役割は、世界貿易を保護するうえでますます重要になっていくだろう」とし、今後も成長が続くとしている。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。
LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。