日本・シンガポール、二国間航空輸送・以遠権自由化に合意

行政・団体日本とシンガポールとの航空当局間協議が17日から19日にかけてシンガポールで開催され、2013年夏の成田空港発着枠を27万回に増便する際に首都圏空港を含むオープンスカイを実現し、二国間輸送を自由化することなどで合意した。

貨物関係では、首都圏空港以外の空港について、現在の二国間輸送の自由化に加え、以遠地点への輸送も相互に自由化する、いわゆる「以遠権」の自由化についても合意。併せてチェンジ･オブ・ゲージによる弾力的な以遠運航を相互に実施することとなった。

これにより、大型機材から複数の小型機材に積み替えて、機動的に以遠運航するチェンジ・オブ・ゲージを航空企業の判断に基づいて柔軟に行うことが相互に可能となる。具体的な効果として、国交省では「関西国際空港、中部国際空港などの貨物ハブ化に寄与する効果がある」としている。

オープンスカイに向けた合意は、昨年合意した韓国に続いて2か国目となったが、韓国とのオープンスカイでは貨物関係への影響が大きい「以遠権の自由化」が含まれていなかった。国土交通省航空局は、取材に対し「今後、シンガポールに続いてASEAN諸国との協議を進めていくが、今回の合意項目が柱になる」として、他国との協議でも合意に以遠権の自由化を盛り込みたい考えを示した。