調査・データ帝国データバンクは7日、2025年に発生した「従業員退職型」の倒産件数が124件となり、前年から約4割増となったと発表した。年間件数としては2013年の集計開始以来で初の100件超え、かつ過去最多を大幅に更新した。
「従業員退職型」とは、従業員や経営幹部の退職が直接的・間接的な原因となって、事業継続が困難になったことによる倒産を指す。25年に発生した人手不足倒産427件のうち、約3割がこの類型に該当した。
業種別では建設業が最多の37件(構成比29.8%)で、現場作業員や営業担当者の退職により業務が立ち行かなくなったケースが目立つ。次いでサービス業が29件で、老人福祉施設やソフトウェア開発、美容室などでの退職が経営に影響を及ぼした。製造業も21件で過去最多となり、人手不足が広範な業種に波及している実態が浮かんだ。
具体例では、大阪府のIT企業iTiesが25年12月に破産。相次ぐ技術者の退職により受注能力が落ち、外注対応のコストが資金繰りを圧迫した。また、不動産仲介業のウィルプライズ(東京)は業績悪化に伴う給与引き下げを行った結果、社員の離職が進み、事業継続が不可能となった。
背景には、労働市場の売り手優位がある。帝国データバンクの「2025年10月・人手不足に対する企業の動向調査」では、正社員の不足を感じる企業は51.6%にのぼり、特に建設、情報サービス、精密機器製造などで高水準だった。
一方で、業績悪化や利益率低下により賃上げに踏み切れない企業も多く、待遇面での競争力を失った中小零細企業を中心に、人材流出が倒産を招くケースが今後も続く可能性があるとしている。
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