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イーベイとアリババ、異なる強みで世界市場を開拓

越境EC攻略、個人の目利きとAI営業が突破口

2026年10月5日 (月)

イベント日本越境EC協会(JACCA)とLOGISTICS TODAYが5日に共同主催した「越境EC EXPO 2026」。縮小する国内市場を尻目に、越境ECプラットフォームが提示する次の一手とは何か。オープニングセッションが海外展開の重要性を提示した流れを受け、セッション1「グローバルECプラットフォームの戦略と活用法」では実践的なアプローチを展開した。

イーベイ・ジャパンとアリババは、自社の強みを生かしたプラットフォームの活用法をそれぞれ説明した。リユース品を中心にライブ配信を活用するイーベイと、巨大なBtoB(企業間取引)市場でAIを駆使するアリババが、本質を突く事業成長の具体策を明らかにした。

イーベイ・ジャパンのビジネスデベロップメント部部長の篠原星氏は、国内EC(電子商取引)市場の成長鈍化を指摘し、世界市場へ目を向ける姿勢を訴えた。同社は常時25億品を出品し、1億3500万人のバイヤーを抱え190か国で展開する巨大な販路を持つ。日本の高品質なブランド品や中古自動車パーツに代表される「ユーズドインジャパン」の需要が高い現状を報告した。

▲イーベイ・ジャパンのビジネスデベロップメント部 篠原星部長

多国展開や真贋保証サービスを強みに据え、「最終的に残っていくのは直接のコミュニケーションだ」と語る。対面に近いライブ配信の活用を推進し、副業から最高月商7万ドルを達成した個人の事例も交えた。事業規模に関わらず売れる商品を見つける審美眼を持てば成功できると断言した。

続いて登壇した、アリババのB2B事業部グローバルB2B事業エンタープライズ領域&ビジネス開発統括の江村謙氏は、世界のBtoB市場はBtoC(消費者向け取引)の4.6倍の規模に達する事実を明かした。1日2500人規模で進む日本の深刻な人口動態とデジタル化の遅れを取り上げ、バイヤーによる調達の80%がすでにデジタルへ移行した現状に危機感を募らせる。同社サイトを「オンライン上の眠らない海外展示会」と位置づけ、秒速で初期商談を代行するAIの活用を推奨した。

▲アリババのB2B事業部グローバルB2B事業エンタープライズ領域&ビジネス開発 江村謙統括

「人間の担当者に代わった瞬間に商談が破談するケースも出ている」と語る。AIの細やかな対応力を高く評価し、休まず働く営業担当としての価値を強調する。同社が間に入る決済システムにより与信の壁を越えた安全な取引を実現できると説明し、締めくくった。

両社の戦略はそれぞれ異なる顧客層を対象にしながら、共通する真理を提示している。イーベイは個人の直感や目利き力を武器に世界規模のニッチ市場を開拓し、アリババは圧倒的なデータとAIによる効率化でBtoB市場の壁を打ち破る。自社の商材特性や事業フェーズに最も合致するプラットフォームを見極め、それぞれの機能を最大限に引き出す姿勢こそが重要だ。単なるツールの導入にとどまらず、新しい国や未知のバイヤーへ積極的に挑む覚悟を持てば、海外市場は利益を創出する巨大な成長基盤へと確実に変わる。

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LOGISTICS TODAY編集局
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