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14年度入社式で武藤社長が訓示

「ぶつかりながらもリーダーシップ発揮を」、商船三井

2014年4月1日 (火)

話題「時にぶつかりながらもリーダーシップ発揮を」、商船三井商船三井は1日、新入社員35人(海上新卒採用9人、海上キャリア採用1人、陸上新卒採用25人)の新入社員を迎え、入社式を行った。入社式で武藤光一社長が行った挨拶(訓示)は次の通り。

■「時にぶつかりながらもリーダーシップ発揮を」(武藤社長による入社式訓示、要約)

大海原を航海する「商船三井グループ」という船の一員として新しい仲間となったことを心より歓迎する。

商船三井は1884年創業の大阪商船を前身として、本日創業130周年の記念日を迎えた。長い歴史を支えた先輩たちは、額に汗して英知をかたむけ、弛まぬ努力を続け、幾多の艱難辛苦を乗り越えてきた。今後、全社役職員一丸となり、持てる力のすべてを注いで世界の多な変化に対応し、強靭な会社にしていくことを固く一緒に誓おう。

社会人として、忘れずに心がけてもらいたいこと、約束してもらいたいことを、3つお話したい。

(1)仕事をする上で
会社に寄りかかるのではなく、自分は会社にどのような貢献ができるのか、どのような価値を生み出すことができるのか、常に考えて行動することを求める。加えて、自分で考え、自分で責任を取るという心構えで仕事に取り組んでほしい。会社は一人ひとりの価値の集合体だ。一人ひとりが果たした貢献が積み重ねられて大きな価値となり、単純な足し算ではなく掛け算となって更なる大きな価値となって表れてくる。価値の集合体を大きくする一員として責任ある行動をしてほしい。主体的に行動を起こし、自分が価値を生み出している、会社を支えているという気概で、たくさんの汗をかいて欲しい。

(2)素養・資質
大局観をもって粘り強くやり抜く行動力を求める。それには大きな構想と地道な努力に裏打ちされた強い個がなくてはならない。私は「着眼大局、着手小局」という言葉を大切にしている。まずは、目の前の仕事をやりぬくことを常に意識し、実践してほしい。大局観を身につける要諦は、まずは一生懸命自分で考えて、着実に業務を行い、加えて周りのことに関心をもち、新聞・経済誌をよく読んで、社会で何が起き、経済がどのように動いているか注意を払う、継続的な努力だ。これらは皆さんがキャリアを積み重ねていく上でとても大切なこと。もちろん、グローバルなフィールドで活躍する上では、コミュニケーション力、相手を理解する・動かす対話力、そして英語力も重要になる。ジャパニーズ・イングリッシュで十分だから、大いに英語力を鍛えることを求める。安全運航は当社のコアコンピテンス。安全運航のための技術を徹底的に身に付けてほしい。

(3)組織で働く人間として
皆さんはプロの社会人となった。ルール・約束を守り、倫理に則り行動することが大切だ。企業にとって法令順守は事業活動を行うにあたっての前提であり、企業が最低限守るべき「義務」でもある。この点を強く認識してほしい。また、組織で働く者として、協調精神、コミュニケーション能力、相手を説得する力・説明力であるアカウンタビリティを身につけることを求める。社内外問わず深い議論により、時にぶつかりあいながらも、さまざまな経験を通じて、相手と上手く仕事を進める能力、組織を動かしていくリーダーシップを発揮してほしい。

皆さんが活躍する海運業には無限の可能性が広がっている。海運業はモノを動かすことにより価値を生み出し、世界経済に貢献し、世界中の貧富の格差を少なくし、人々を豊かに幸せにする産業だ。世界中で事業展開している商船三井グループは、これからの皆さんの夢・希望・大きな志を実現し、人生を託すにふさわしい舞台であることを確信している。

昨日、当社は2014年度から始まる中期経営計画「STEER FOR 2020」を発表した。本日から「変革を通じた確かな成長」をメインテーマとした新中期経営計画への取り組みがスタートする。これまでの市況頼みの利益計画から脱し、長期的に安定利益の見込める事業の拡大に注力することにより、質の高い、確かな成長の実現を目指していく。

これらの実現に向けて、どんな難題に直面しても、常に当事者意識を持ち、解決策を見出し、関係者と協調しつつ、自らその解決策を実践し、新しい価値を生み出していく自律自責型の人材を目指して着実に前進してほしい。また、より高度な、海技ノウハウを備えた船員、船舶管理者となるべく、努力してほしい。