ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

ITE・九州大、保冷技術用い物流の新ビジネス

2014年7月17日 (木)

サービス・商品アイ・ティ・イー(ITE、東京都千代田区)は17日、九州大学大学院産業マネジメント専攻コース(五十嵐伸吾准教授)で、社会人学生とともに昨年行った提言が新規事業として実現した、と発表した。

新規事業は、社会人学生が在籍する企業の物流現場に同社製「アイスバッテリー」を導入するもので、ドライアイスをアイスバッテリーに置き換えたことで二酸化炭素がゼロとなり、コスト低減を果たした。

アイスバッテリーシステムは、同社が物流用途に特化して開発した技術で、保冷材タイプの温度管理方法でありながら、マイナス25度からプラス25度まで、一定の温度を無電源で最大200時間保つ高精度な温度管理システム。食品や医薬品などの物流現場で活用されている。

6月6日に行われたベンチャー企業論の講義では、40人の九州大学ビジネススクールの社会人学生が「TPPを視野にいれた、アイスバッテリーシステムを採用した新物流ビジネス」の分析やディスカッションを行った。

講義では、アイスバッテリーシステムを用いたアイデアが多岐にわたって提案され、厳密な温度管理が必要でTPPによる関税撤廃品目にも入っている「ワイン」輸送専用の貨物、トラック・船舶・航空機で一気通貫に使用できる標準化された輸送コンテナの開発、日本酒の輸出、魚介・野菜・果物などの農水産物や植物の輸出、競走馬やペットの輸送への応用など、「メイドインジャパンの高品質を活かす物流戦略」が議論された。

ITEのパンカジ・ガルグ代表は「これらのアイデアの実現に向けて対応していく」と語っている。