ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

北海道、港湾振興ビジョン見直し、国際や災害対策など

2014年12月11日 (木)

国内北海道は10日、国際コンテナ・バルク戦略港湾政策や道とロシア極東を結ぶ航路の開設など、環境変化が進んでいるとして、2009年10月に策定した「北海道の港湾振興ビジョン」の見直しを行ったと発表した。

09年のビジョン策定後、国では国際コンテナ戦略港湾、国際バルク戦略港湾など新たな取り組みが進められ、道とロシア極東とを結ぶ新たな航路が開設される一方、東日本大震災を機に大規模災害に備えた港湾整備の重要性が高まり、外航クルーズ船の北海道への寄港増加など、道内港湾を取り巻く環境が変化してきていることから、変化に伴う課題に対応するため、11月にビジョン見直したもの。

見直し後のビジョンは、17年度までを期間として、国際海上輸送拠点、国内海上輸送拠点、暮らしを支え安全安心な拠点、環境にやさしい拠点――の形成を目指した港湾振興施策を展開するとしている。具体的な施策は次の通り。

■港湾振興施策
(1)国際海上輸送拠点の形成
・道産品の輸出拡大と併せ、国際的な海上輸送拠点の機能強化やロシア極東などとを結ぶ航路の充実
・国際バルク戦略港湾や日本海側で拠点となる港湾の機能強化
・国際海上輸送の拠点となる港湾の競争力の強化に向けた港湾運営の促進
・高規格幹線道路などの整備による港湾へのアクセス機能の強化
・海外からの農林水産品・食品需要の増大に対する国際コンテナターミナルの機能強化や衛生管理対応の推進などの流通機能の強化、道産食品の小口混載輸送サービスの推進
・外航クルーズ船の誘致に向けた港湾整備や海外観光客の受入体制の充実

(2)国内海上輸送拠点の形成
・国内物流を担う港湾の国内物流ターミナル機能の強化、国内海上輸送ネットワークの維持・充実
・複合一貫輸送の拠点となる港湾の機能充実
・農水産物の輸送、需要に応じた輸送力、出荷時期の平準化や農水産品の高付加価値化に資する保管・貯蔵能力の確保・充実
・安全安心な水産物を供給するための施設の機能強化

(3)暮らしを支え安全安心な拠点の形成
・安全性を高めるための施設整備
・耐震性の向上などの施設整備や事業継続計画の策定
・施設の老朽化対策、適切な点検・管理や計画的な補修・更新
・離島振興のための諸施策による需要の喚起

(4)環境にやさしい拠点の形成
・モーダルシフトの推進に向け、エネルギー効率の向上や二酸化炭素排出量の削減に資する取組
・荷役機械などの省エネルギー化、船舶版アイドリングストップなどの取組
・リサイクルポートなどでの循環資源を取り扱う埠頭などの整備