ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

クラボウ、三重県津市に新工場

2011年5月9日 (月)

M&Aクラボウは9日、スーパーエンプラフィルム事業に本格進出するため、総額約60億円を投じて三重県津市に新工場を建設すると発表した。

 

スーパーエンプラフィルムは、小型化・薄膜化などが進む電子部品や半導体の関連部材、次世代ディスプレイ用部材など、耐熱性、耐薬品性、絶縁性、耐衝撃性を持つ機能性材料として今後の需要拡大が期待されている。

 

クラボウでは、化成品事業で1971年にフィルム事業に進出し、04年にはスーパーエンプラフィルムの開発を開始、07年にフィルム・シートの製造加工販売を手がける「シーダム」を買収・子会社化し、フィルム事業を強化、拡大してきた。

 

今回、熱可塑性ポリイミドフィルム「ミドフィル」など各種スーパーエンプラフィルムの事業性にめどが立ったこと、エラストマー多層フィルムの需要拡大が見込めることから、量産体制の整備を行うため総額約60億円の投資を行い、三重県津市にある社有地を活用し、7月に工場建設に着手する。

 

新工場設立に伴い、生産設備の新設に加え、これまで安城工場に設置していた既存の生産設備一式も新工場に集約し、生産・開発体制を強化する。これにより5年後の16年度には、フィルム事業の連結ベース売上高として150億円を目指す。

 

新工場は、エラストマー多層フィルム用の第1工場、ホットメルトフィルム・ラミネートフィルム用の第2工場、スーパーエンプラフィルム用の第3工場の3工場からなり、クリーンルームを導入し、高品質の機能性フィルムの生産を行う。また、工場には太陽光発電を備え、一部LED照明を使用するなど、省エネや環境にも配慮した工場とする。

 

■新工場の概要
工場名:クラボウ三重工場
所在地:三重県津市江戸橋3丁目85番地
敷地面積:約45000平方メートル(旧津工場敷地全体の約3分の1)
延床面積:約15000平方メートル
従業員数:約70人(平成28年度時点)
生産品目:ホットメルトフィルム・ラミネートフィルム、スーパーエンプラフィルム、エラストマー多層フィルムなど
総生産能力:7000トン/年(2016年度)
総投資額:約60億円(建物、設備)
操業開始:第1工場2012年4月、第2工場2012年6月、第3工場2013年1月