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ワコール、販売・物流の帳票基盤構築、効率化

2015年1月20日 (火)

サービス・商品ウイングアーク1st(東京都渋谷区)は20日、ワコールがラベル帳票基盤を「SVF」で構築し、帳票出力の標準化によってメンテナンス、管理効率を高めたと発表した。

ワコールの販売・物流システムはこれまで汎用機で稼働していたが、汎用機から出力する帳票はCOBOLで開発され、パッケージから出力する帳票については専用の帳票作成ツールを利用するなど、アプリケーションごとに帳票作成の方法が異なっていた。このため、帳票の作成やメンテナンスのたびにツールを使い分ける必要があり、作業負荷が高く、帳票の管理も煩雑となっていた。

そこで、2006年から販売・物流システムの帳票出力システムを刷新することを決め、日立ソリューションズの提案でSVFを採用。08年5月に「ウイング」ブランドの販売・物流システムの帳票出力システムをカットオーバーし、11年にはワコールブランドの販売・物流システムの帳票出力システムを本番稼働した。

さらに、14年には社内に散在していたシステムをプライベートクラウド上に統合、販売・物流システムもプライベートクラウドに移行し、SVFを採用した帳票出力システムのリニューアルを実施した。

SVFで作成した帳票・ラベルは、それぞれの「RDE」サーバーにスプールされ、レーザープリンターや複合機、ラインプリンター、シリアルプリンター、700台の携帯型ラベルプリンターに出力。一部のラベルは専用のプリンターサーバーを経由し、200台の据置型ラベルプリンターに出力される仕組みとなっている。

特に当日受注・当日出荷を基本としている販売・物流では、ラベル出力までの待ち時間が1人につき5秒待つだけでも700人になると膨大な時間のロスになるが、チューニングなどの工夫で商品のバーコードを読み込むと直ちにラベルが出力される仕組みを実現した。

SVFの導入によって帳票出力を標準化し、開発やメンテナンスを行いやすくなったほか、コスト削減と効率化にもつながった。

今後、ワコールではアプリケーションと帳票を切り離すことで、帳票の変更がアプリケーションに影響しない環境をほかのシステムにも横展開していく計画で、商品企画・マーチャンダイジングなどの商品系システム、材料購買・生産管理などの生産系システムでもSVFを採用した帳票出力システムに統合する。