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村田製作所、全輸出業務の帳票を電子化

2012年4月13日 (金)

ロジスティクス村田製作所は13日、貿易帳票管理システムを構築し、輸出業務すべての帳票を電子化したと発表した。これにより、物流業務効率やスピードの大幅な向上で毎月4万5000枚のペーパーレス化につながり、年間のコスト削減額も2000万円以上になるとしている。

 

売上高の海外比率が8割超の同社では、売上の伸びに伴い、アジア圏を中心とした取引量の増加による業務の遅延、業務工数の増加が大きな課題となっていた。

 

そこで、海外36拠点、輸出などの代理店25社、倉庫2社を網羅した貿易業務プロセスを改善し、貿易帳票の電子化による業務効率化とリードタイム短縮を実現するため、(1)海外拠点や代理店なども含めた全69の輸出業務プロセスの徹底分析(2)業務効率化に向けた運用の見直し(3)完全ペーパーレス化の実現に向けた、法規制の洗い出し(4)リアルタイムでの輸出業務の進捗状況の見える化――に取り組み、インプットからアウトプット、情報管理までの工程をシステム化した。

 

システム化で紙やファクスでのやりとりはメールによる運用となり、受信した帳票は自動的にデータベースへ抽出・送付、進捗状況に応じて関係者に自動配信。帳票を管理するデータベースでは、案件ごとの進捗状況をリアルタイムで管理し、どこに問題が発生しているのかを一目でわかる仕組みとした。帳票は電子署名、タイムスタンプが押印され、国税庁が定める法要件を満たしている。

 

このシステム導入で、69あったプロセスを37に53%のプロセス削減に成功。間接業務のリードタイムも3日かかっていた業務を1日に短縮した。さらに、海外拠点や代理店、倉庫との連携がスムーズになり、帳票の紛失や誤送信といった事故を回避できるようになり、AEO特定輸出者としての業務品質向上につながった。

 

システム構築は富士ゼロックス、アマノビジネスソリューションズが協力した。