荷主積水化成品工業は26日、米国テネシー州でピオセランの製造販売を行っているセキスイプラスティックスUSA社で、ピオセラン製造設備の増設と発泡成形工場建設に着工し、北米におけるピオセラン生産の増強とその成形品生産体制の整備を開始したと発表した。
完成後には、ピオセランの供給量拡大だけでなく、ピオセラン成形品の顧客提供がグループ会社内で可能になり、ピオセラン供給、設計、成形品生産、品質保証、販売に至るまで、ピオセラン事業の一貫したサービス体制が構築される。これにより、北米事業の強化を図る。
北米では、ピオセラン成形品の自動車部材需要が増加し、さらに日系家電メーカーによる梱包資材の需要増により、米国企業の包装・梱包用途でのピオセランの認知が進み、採用が増え始めている。このため、ピオセラン生産と成形品の生産体制の整備を開始したもの。
自動車分野では、日系自動車メーカーに採用されており、自動車部品は米国の協力会社で成形品生産を実施していたが、自動車メーカーからの強い要望に基づき、成形品の生産も同社が行う体制を構築した。
これにより、ピオセラン供給、設計、成形品生産、品質保証、販売の一貫したサービスを同社とセキスイプラスティックスUSA社が担う。
成形工場は、当初4台の成形機を導入して生産するが、最大24台まで設置できるため、需要の拡大に応じて成形機を拡充していく計画。今後は、日系ユーザーに限らず、自動車部品用途や家電梱包用途で幅広いユーザーの要求に対応して事業拡大を図る。