ロジスティクス日本貨物鉄道(JR貨物)の前3月期個別決算は、昨年10月にコンテナ輸送力の半分が通過する東海道線由比・興津間で、土砂流入災害により10日間にわたって輸送が寸断されたのが響き、18.9%の営業減益となった。
主力の鉄道事業はわずかに増収を確保したものの、東海道線の寸断のほか、車扱貨物が7.6%減少した影響で営業損失が7億円悪化し、51億円の赤字。
同社は2018年度の「経営の自立」に向けて16年度の鉄道事業黒字化を掲げているが、今期は線路使用料の大幅な上昇が見込まれ、設備・車両の老朽化も進んでいることから減価償却費が増加する見通し。
今期業績は売上高1576億円(3.8%増)、営業利益71億円(36%増)、最終利益51億円(36.6%減)を見込んでいる。
前期の連結数値は売上高1874億1400万円(0.2%減)、営業利益65億2700万円(17.2%減)、最終利益88億8500万円(3.3倍増)で、今期はそれぞれ1935億円(3.2%増)、80億円(22.6%増)、57億円(35.9%減)を予想している。
[JR貨物]2015年3月期連結決算(単位:百万円)
2015年3月期 | 2014年3月期 | 増減 | ||
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売上高 | 187,414 | 187,849 | -0.2% | |
営業利益 | 6,527 | 7,879 | -17.2% | |
経常利益 | 4,489 | 4,695 | -4.4% | |
当期純利益 | 8,885 | 2,635 | 237.2% |