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マルハニチロ、石巻工場を新築移転、基幹工場に

2015年5月20日 (水)

拠点・施設マルハニチロは19日、石巻工場(宮城県石巻市)を同市須江地区に新築移転するため、宮城県、石巻市と立地協定を結んだと発表した。

現工場は東日本大震災で被災し、生産設備のほとんどと従業員、家族を失いながらも、残された建屋を改修、事業規模を大幅に縮小して操業を継続しているが、国の復興計画によるスーパー堤防計画地に含まれ、同地区での事業継続が困難となったのを機に、新工場を「最新鋭の基幹工場」として建設することにした。

無人搬送車やロボットなどの省人化設備を導入し、従業員の作業軽減と生産性向上を図るとともに、従業員一人あたりの生産性を1.5倍に引き上げる。

ICタグ、バーコードを活用した新生産管理システムを採用し、トレーサビリティー、賞味期限管理、配合ミス防止、作業手順逸脱防止とともにIT機器を用いて工程、品質の管理のデータを自動記録し、ヒューマンエラーを未然に防ぐ工夫を施す。また、ICタグによる入退出管理、入場制限などのフードディフェンスにも対応する。

東日本大震災後、現石巻工場から札幌、山形、群馬、広島、熊本の工場へと異動した従業員に加え、ヤヨイサンフーズ気仙沼工場からの異動者を対象に、帰還希望者を募る。石巻市と近隣企業とともに災害時応援協定を締結し、災害発生時の拠点として復旧業務の役割を担う。

■新工場の概要
所在地:宮城県石巻市須江地区産業用地(造成中)
敷地面積:5万13平方メートル(1万5155坪)
建物面積:8862平方メートル(2685坪)
延床面積:1万1230平方メートル(3403坪)
構造・規模:鉄骨・地上二階(一部)
着工:2016年3月
稼働:2017年4月
生産品目:調理冷凍食品
年間生産能力:6600トン
投資金額:57億円
従業員数:190人