拠点・施設日本電気(NEC)は23日、関西地区でクラウドサービスを提供する環境の強化を目的として、「NEC関西第二データセンター」を設置し、8月22日からサービスを開始すると発表した。
これまでに、クラウドサービスを提供する中核拠点として、全国10か所の「主力データセンター」を強化・拡充している。また、自治体、地域企業からのアクセスを重視した、地域密着型で信頼性の高いデータセンター機能を提供する「地域データセンター」を各地域のパートナーと整備し、全国44か所に展開している。
NEC関西第二データセンターは、西日本地区のデータセンター需要増に対応する主力データセンター整備の一環として開設する。また、クラウドサービスの提供だけでなく、顧客システムを預かることもできるハイブリッドなデータセンターとして設計。災害リスクの低い立地で、停電時に無給油で48時間以上給電可能な自家発電設備や、2回線受電方式(本線予備線受電方式)を含む冗長化された電源設備を設置する。
セキュリティ面では、生体認証と不正通行を防止するシステムによる厳重な入退出管理を実現しており、FISC発行の「金融機関などコンピュータシステムの安全対策基準」の設備基準に準拠する。
主力データセンター間でのネットワーク接続や統合運用監視により、既設のNEC関西データセンター(旧NEC大阪データセンター)のユーザーは両データセンターを組み合わせ、ワンストップで利用することが可能。東日本の主力データセンターを利用する企業・自治体からのバックアップ需要にも対応する。
NECでは「今後も主力データセンターの強化、クラウド関連のサービスメニューを拡充するとともに、パートナーとの連携により地域データセンターの強化を図り、集中型の利点と分散型ニーズに柔軟に対応できるデータセンターの最適配置により、顧客ニーズに応えていく」としている。