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ラ・ディッタ、ASEAN向け植物工場輸出のテスト開始

2015年9月3日 (木)

荷主日本企業の海外進出支援を手がけるLA DITTA(ラ・ディッタ、東京都港区)は、イースタングリーンマーケティング、コールドストレージの2社と連携し、木田屋商店が植物工場で生産する「無農薬野菜」を使用したテストマーケティングをシンガポールで展開していると発表した。

ASEAN域内のなかでもシンガポールは野菜自給率が7%、マレーシアも42%と低く、ほとんどを中国、米国、豪州など他国からの輸入に頼っており、既存の生鮮流通事業の規模も小さく、大規模なコールドチェーンが未整備のため、大量のフードロス(食品廃棄)が大きな問題となっている。

そこで同社は、新鮮で無農薬の野菜を土地や天候の影響を受けることなく生産できるようになるだけでなく、自給率向上や流通フードロス削減など、「自給生産・流通で大きな課題を抱えている国に対して有効なソリューションとなる」として、日本の植物工場プラントや高度栽培技術を輸出し、新たな生産・流通システムをASEAN地域で構築することにした。

これにより、高品質で競争力のある日本産農産物の大量流通と、日本品質野菜のブランド確立による認知度拡大、グローバル需要の獲得を目指す。

テストマーケティングでは、植物工場で生産した新たな日本品質野菜を現地流通会社を介して現地店舗で販売する。ASEANで植物工場輸出事業の可能性を検証するうえでも重要な取り組みになるとみて、「高度な生産技術を用いた日本品質野菜が現地適正価格でどれだけ売れるのか」を検討。

結果を受けて事業投資規模、事業スキームを確定し、2016年度初頭に向け植物工場インフラを日本から輸出し、新たな生産・流通システムを構築する。

将来的には、タイ、マレーシア、インドネシアなど、ASEAN地域へ横展開することで、ASEAN全域で大規模現地生産・流通、日本ブランドの農作物のシェア拡大を目指す。