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サカイ、「パンダロジ」事業部設置し小口便開始

2015年10月19日 (月)

ロジスティクスサカイ引越センターは、19日までに新部門「パンダロジスティックス」事業部を立ち上げ、関東・関西間で小口引越サービスを開始した。同社は近く詳細を発表する方針。

前3月期業績は売上高708億円、営業利益63億円と順調にビジネスを拡大しているが、中長期目標として掲げる2019年3月期の売上高900億円を実現するため、東日本を中心にシェア拡大を図るとともに、単身引越や小口引越需要の取り込みを強化する。

具体的には、東京・大阪にターミナルを開設、小口引越荷物を東西間で幹線輸送する事業をスタート。今後、全国の主要拠点にターミナルを開設し、小口引越サービスの提供エリアを拡大していく。

すでにサービスインしている関東・関西間の小口便引越では、ボックス(高さ144センチ×幅105センチ×奥行き75センチ)単位の引越料金を設定し、単身者をターゲットに安価な引越サービスを提案することで、これまで取りこぼしていた若年層や単身赴任者からの利用を見込む。

スタート段階では、関東エリアで東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の1都3県、関西エリアで大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、和歌山県の一部――を対象としており、梱包資材を有料化してコストを抑えながら、全体として安価なサービスを提供する。

トラック運送業界ではドライバー不足が深刻化しており、引越専業の同社も例外なく、効率的な人材確保が求められている。同社が9月中旬から募集していた求人広告では、今回の小口引越便を対象に小さな荷物、残業の少ない現場など、従来の引越イメージを払拭する業務内容を前面に打ち出した。

引越専業の同社が幹線輸送網を整備し、小口引越へと事業領域を拡大することは、引越専業の競合他社を提供できるサービスの幅の大きさで引き離しにかかると同時に、日本通運やヤマトグループ(ヤマトホームコンビニエンス)など、全国にネットワークを張り巡らせる総合物流系のライバル会社と、より多くの面で競合の度合いを増していくとみられる。