M&Aカーエレクトロニクス大手のパイオニア(東京都文京区)は26日、台湾の液晶メーカー大手、イノラックスの子会社による買収で、イノラックスグループの傘下に入ると発表した。同社の株式を100%保有するスウェーデンの投資ファンドEQTも同日、保有する同社の全株式を11億ドル(1636億円)で売却すると公表した。年内に株式売却の手続きを終えるという。
パイオニアを買収するのは、シンガポールの自動車部品メーカー、CarUXホールディングで、自動車の運転席周りの高性能化を図る「スマートコックピット」の設計や開発、製造に特化し、世界の自動車メーカーに納入している。
今後、パイオニアとCarUXは、サウンドシステムを含む統合型コックピットの開発などで協力し、新たな製品開発に取り組む。
パイオニアは「CarUXは車載向けスマートコックピットに関するグローバルな知見と実績を有している。CarUXと共に、業界に前例のない統合型の価値製品を提供できると信じている」としている。
パイオニアは1938年創業の音響機器メーカーで、90年に市販型としては世界初のGPS方式カーナビを発売した。しかし、2000年代に入って経営が悪化し、19年に香港系投資ファンドに買収され、上場廃止となった。
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