行政・団体国土交通省は29日、苫小牧沖でフェリー「さんふらわあだいせつ」の車両甲板で火災が発生したことを受け、フェリー火災対策をまとめたと発表した。
2015年7月31日の火災事故発生後、国交省は火災や消火の専門家による検討委員会を立ち上げ、事業者があらかじめ消火活動の手順を検討。「乗組員一人ひとりが実戦的な訓練を積んでおくことが重要」だと結論付け、実践するための手引書をとりまとめた。
今後、同省は検討委員会の結果を踏まえ、手引書を活用してフェリー事業者への指導を通じ、火災対策を講じさせる。特に多数の乗客が乗船し、船内の構造が複雑化している大型フェリー運航事業者に対し、2016年度中に消火プランの作成、実戦的な訓練を行うよう指導。
ほかのフェリー事業者に対しても火災対策の周知、情報提供に努め、同種の火災対策を推進するほか、フェリーの乗員にリーフレットを配布し、消火活動の主要な手順を周知する。