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厚労省が緊急指導、ツアーバスの85%が法令違反

2016年4月26日 (火)

行政・団体厚生労働省は、長野県で1月15日に発生した軽井沢スキーバス事故を受け、ツアーバスを運行する貸切バス事業所196件に緊急の集中監督指導を実施した。

監督指導を行った結果、84.7%に当たる166事業所で労働基準法などの法令違反を確認。違反内容で最も多かったのは「労働時間」に関するもので95件、次いで「健康診断」39件、「休日」15件と続いた。

また、改善基準告示違反も6割を超える119事業場が違反していた。内訳は多い順に、最大拘束時間(82件)、連続運転時間(54件)、総拘束時間(43件)、休息期間(41件)、最大運転時間(9件)、休日労働(5件)――と、拘束時間や連続運転時間に関する違反が目立った。

デジタルタコグラフ、運転日誌、勤務表などで労働時間・日数の実態を調べた結果、特定の運転者に対して36協定を締結・届出を行わず、時間外労働や休日労働を行わせていたほか、割増賃金を支払わず、雇入時の健康診断を行っていなかったケースもあった。

厚労省では、監督指導の際に違反があった事業場に是正勧告書を出し、是正に向けた指導を行った。