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川崎汽船、協調相手の韓進海運破綻で事業に影響

2016年9月5日 (月)

ロジスティクス韓進海運が経営破綻したことを受け、同社を含む5社でCKYHEアライアンスを組む川崎汽船は5日、自社の引受貨物が韓進海運の船舶に積載されているものの、入港が拒否されるなど大きな影響が生じていることを明らかにした。

CKYHEアライアンスには現在、コスコン、川崎汽船、陽明海運、韓進海運、エバーグリーンの5社が加盟し、アジア・北米間の東西航路で協調配船している。

LOGISTICS TODAYの取材に対し、同社は目下の状況について「韓進海運の船舶が入港できない状態になっている」と説明。すでに韓進関連の予約(ブッキング)は停止しているが、すでに引き受けているものもあり、韓進のコンテナ船に自社引受貨物が積載されていることを認めた。

これらの貨物は現状、港に入れず海上にとどまっていることとなるが、荷主への対応について川崎汽船は「当社が何かできる性質のものではない」とし、状況説明に負われていることを明かした。

また、2017年4月に発足が予定されている日本郵船、商船三井、川崎汽船、韓進海運、陽明海運、ハパックロイドの6社による新アライアンス「ザ・アライアンス」への影響については、「韓進海運がどんな更生の方向性となるのかわからない以上、影響も予測できない。同社の船舶が引き続き使えるのかどうかで変わってくる」として、ソウル地裁による判断を見守り、その結果を受けて方向性を検討していく考えを示した。

また、自社のコンテナ船事業に対する経営的な影響として、「想定以上の市況の悪化を踏まえ、すでに中期経営計画の見直しを行ったところ。コンテナ船を引き締めて行く方向性に変わりはなく、競争力を高めて安定から成長に向けて取り組んでいく」として、現時点で韓進海運の破綻によって船隊計画を再び見直す考えがないことを強調した。