調査・データリーガルテック(東京都港区)は12日、知財特化型AI(人工知能)エージェント「MyTokkyo.Ai」が、物流倉庫向けピッキングロボットの把持制御技術に関する発明抽出および特許出願支援に活用された事例を発表した。ロボットの把持失敗ログや3D形状データなどを入力することで、AIが自動的に発明構成要素を抽出し、既存特許との差分整理や出願ドラフト生成を支援した。
本件では、商品形状や材質の多様化により、ロボットによる把持ミスが頻発していた。制御ロジックの複雑化により、開発現場では最適なパラメーターの調整に多くの工数を費やしていたほか、特許侵害リスク回避のための先行技術調査と出願作業も負担となっていた。
MyTokkyo.Aiは、開発ログや実験記録から「課題・解決手段・効果」を抽出し、数秒で先行技術との比較を行う。さらに発明提案書のドラフトも自動生成可能で、知財部門の負荷を軽減できる点が評価され、導入に至った。
今回の事例では、AIが「把持成功確率推定モデル」「吸着力と角度の動的補正制御」「把持方式自動選択」の3要素を発明構成として特定し、差別化要素として“動的補正を伴う確率推定制御”を明確化。この技術により、ロボットの把持成功率は92%に向上し、処理速度も25%改善。欠品や再ピック作業の削減にもつながり、物流ライン全体の処理効率向上に寄与した。
同社は今後、MyTokkyo.Aiの適用範囲を把持制御や運搬最適化、マルチモーダルセンシング(3D形状・力覚・接触状態など)の複合解析にも広げ、自律型ロボットの知財化支援をさらに強化する方針だ。
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