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立ち寄り運賃が乗客負担となる点は注意必要

タクシーでヤマト営業所に立ち寄る手ぶら観光、滋賀で開始

2016年9月28日 (水)

ロジスティクス近畿運輸局は28日、滋賀県で訪日外国人旅行者がタクシーを利用する際、手荷物だけを宿泊先に届けて手ぶらで観光できるようにするため、客を乗せたタクシーがヤマト運輸の営業所に立ち寄り当日中に荷物を宿泊先へ送る取り組みがスタートする、と発表した。

滋賀県タクシー協会とヤマト運輸滋賀主管支店が協力し、ヤマト運輸の「関西即日便」を利用して「手ぶら観光」をサポートする。10月5日に滋賀ビル(大津市)で調印式と出発式を行う。出発式では、実際に訪日外国人をタクシーに乗せ、ヤマト運輸大津営業所へ向かい、手荷物の配送を申し込む。

滋賀県タクシー協会は「タクシー事業者と貨物運送事業者とが連携した取り組みは、全国初。手ぶらで滋賀県の観光を手軽に楽しんでもらいたい」としている。

ただ今回の取り組みは既存のサービスを組み合わせたもので、特にタクシー事業者とヤマト運輸が連携して新たなサービスを提供するわけではない。滋賀県に限らずとも、ヤマト運輸が当日中に配達できるサービスを提供しているエリアであれば、同じ「使い方」が可能だ。

近畿運輸局が「全国初」と銘打ってまで発表したのは、既存のサービスを組み合わせることで「手ぶら観光」の利便性が高まるということをアピールする狙いがあるとみられる。

当日中に荷物を届けたい場合、宿泊先が滋賀県内であれば13時40分、宿泊先が滋賀県以外の近畿地方であれば9時30分までにヤマトの県内営業所で発送受付を済ませる必要がある。滋賀県内でも大津市の一部、高島市、長浜市、米原市に送る場合は期限が11時40分となる。

ヤマト運輸では、営業所に宅配荷物を持ち込む場合、運賃から100円を割り引くことにしており、このサービスを利用すれば通常の宅急便運賃より100円安い金額で送ることができる。ただし、営業所に立ち寄るためのタクシー運賃が乗客の負担となる点には注意が必要だ。