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海外の災害調査にリアルタイム映像導入、東京海上日動

2017年11月13日 (月)

産業・一般東京海上日動火災保険は、今月から海外での損害調査業務にリアルタイムで高画質映像を共有できる遠隔映像配信システムを導入した。

これまで、海外で大規模な災害が発生した際は、同社が損害調査を委託している海外クレーム代理店や現地法人が損害状況を調査し、査定した上で支払報告書を郵送、日本の本店で内容を確認して保険金を支払う流れとなっていた。

企業の海外進出が増える中、大規模な海外の災害に対応することが課題だったわけだが、同社はここにリアルタイムで高画質映像を共有できるモバイル中継器を取り入れ、通信環境が悪い海外エリアでも安定的に画像を転送できる体制を整えた。

導入した中継器はソリトンシステムズ社製の「スマートテレキャスター『Zao-S』」で、国内損保では初めての採用。

これにより、現地の様子をリアルタイムに確認しながら、損害状況を把握し、映像を見ながら国内で支払報告書を作成するといったことが可能になる。支払報告書を海外から国内へ送る手間と時間を大幅に短縮することで、保険金の支払いまでにかかる期間の短縮につながる効果が得られる。

また、リアルタイムに映像を共有することで、被害規模に応じた損害サービス支援体制を構築できるようになることから、顧客が事故発生時に諸費用などを立て替えた場合でも、素早く保険金を支払うことが可能になる。

今後は主に一般貨物が保管されている港などで発生する大規模事故の損害調査や事故削減コンサルティング支援に「Zao-S」を活用し、国内の広域災害発生時でも活用できるか検討していく。