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荷待ち解消へLINE活用、埼玉の運送会社初導入

2017年12月4日 (月)

ECスマートフォンアプリ開発を手がけるブレイブテクノロジー(大阪市北区)は4日、物流センターなどの周辺で発生し、長時間労働の一因になっているともされるトラックの待機問題を緩和・解消するサービスの提供を開始した。

最初の導入企業として、アサヒロジスティクス(さいたま市大宮区)が、東京共配センター(東京都江東区)で同日からLINEを利用した「順番待ちforトラック」の運用を開始。ブレイブテクノロジーではアサヒロジスティクスへの導入を皮切りに、段階的に利用センターを拡大していく。

物流センター内でスムーズな荷下ろしや積み込みができず、ドライバーに長時間の荷待ちを強いることが長時間労働につながるとして、社会的な問題に発展している。センターに到着した順番で入出庫の対応が行われていることから、ドライバーによっては順番を確保するために営業時間前や前夜に物流センターに到着し、トラック車内で待機している状況も生じている。

ブレイブテクノロジーが開発した「順番待ち」は、全国7100万人が利用するLINEを利用し、「行列に並ぶことができる順番待ち解消のサービス」として6月に販売を開始。順番が近づくとLINEにメッセージが届く利便性の高さから、飲食店などで導入が進んでいる。

今回の「順番待ちforトラック」は、このサービスを物流業界向けにカスタマイズしたもので、ドライバーは入出庫受付場所で専用の整理券を発券するか、物流センターの「LINE@アカウント順番待ちforトラック」と“友だち”になり、目的の物流センターを選択してLINEとの対話に答えるだけで、現在の順番待ち台数を確認したり、順番に並んだりといったことが可能になる。

日時指定予約にも対応し、物流センター側はトラックバースの種類やバース数に応じて時間ごとの予約可能枠数を設定することで、ドライバーは自分の到着時刻を想定し、LINEから事前に予約を入れることができるようになる。

さらに、積荷タイプ(温度帯)や車格を業態に合わせた設定が可能で、ドライバーの時間やバースの有効活用につながるほか、プッシュ通知のメッセージ内容を自由に設定できる。日々の待ち時間統計データを閲覧したり、受付業務を改善したりといった利用に対応し、複数の場所に同時に並ぶことはできないよう設計されている。

■順番待ちforトラック
https://truckberth.junbanmachi.jp/