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ヤマト運輸、新規採用のSDすべてを正社員採用に

2018年3月16日 (金)

ロジスティクスヤマト運輸は15日、5月以降に採用・入社するフルタイムのセールスドライバー(SD)全員を正社員として採用する、と発表した。また在籍中のSDを含むフルタイム有期労働契約社員5000人についても、本人が希望すれば正社員を選択できるよう人事制度を改定。さらに勤続3年を超えるフルタイムの有期労働契約の社員と、社内のステップアップ制度で「一定基準」に達したパートタイムの有期労働契約の社員を対象に、法定の5年を待たずに無期労働契約に転換できる制度を創設する。

物流業界で人手不足感が増す中、同社は「働き方改革」を経営の中心に据える方針を打ち出しており「継続的な人材確保につなげていく」ため、社員の待遇を改善する取り組みの一環として思い切った正社員化に踏み切ることを決めた。

これまでは正社員への登用を前提に契約社員としてフルタイムのSDを採用し、社内にチャレンジ制度を設け、「自主的・自発的な行動」や「ほかの社員を取りまとめることができる」などの選考要件を見極めた上で、入社後2年程度で正社員へ登用してきたが、5月16日以降に入社するSDは正社員として採用する。

また、2013年4月に施行された改正労働契約法で無期転換ルールが規定されたことを受け、18年4月から勤続5年を超える有期契約労働者が希望した場合は、無期労働契約に転換できるようになるが、同社は「改正労働契約法を上回る基準」を定め、「勤続3年を超えるフルタイムの有期労働契約の社員」と「社内のステップアップ制度で一定基準に達したパートタイムの有期労働契約社員」を対象に、5年を待たずに無期労働契約に転換できる制度を導入することとした。

現在、同社にはフルタイム有期労働契約の社員が8000人在籍しているが、このうち無期労働契約に転換する権利を得るのはおよそ24%に相当する1900人。またパートタイムの有期労働契約社員は10万人に上るが、今回の制度で「一定の基準」に達しているのは4割近い3万7000人となっている。