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産業ロボに自律走行機能、日立が新モデル

2018年5月17日 (木)

▲「HiMoveRO/CR-7iA/L搭載モデル」 イメージ(下部「HiMoveRO」、上部ファナック製小型協働ロボット「CR-7iA/L」)

サービス・商品日立製作所と日立プラントメカニクス(山口県下松市)は17日、ファナック製小型協働ロボットを搭載した自律走行装置「HiMoveRO」(ハイモベロ)を10月から販売開始すると発表した。

ハイモベロは、さまざまな産業用ロボットを上部に搭載し、専用レールや移動ガイドが無くても高精度で自律的に走行させることが可能なもの。固定して利用されることが多い産業用ロボットの作業範囲を広げることができ、生産性向上やコスト削減、労働力不足の解消に貢献する。

具体的には、搭載されたレーザー距離センサーで周囲の情報を取得して電子地図を自動作成し、走行ルートを設定して自律走行する。誤差プラスマイナス10ミリ以内という高い精度で目的地に停止することが可能で、設定した走行ルートと誤差が生じた場合には、電子地図とマッチングさせて自己位置を自動で認識し、補正しながら走る。

今回、新たに搭載するファナック製「CR-7iA/L」は可搬質量7キロで、これらを組み合わせた「HiMoveRO/CR-7iA/L搭載モデル」は、部品や商品が入ったコンテナの搬送・配膳作業などに適している。

2016年10月に販売を開始した双腕ロボットを搭載したモデルは、セル内での精緻な作業や軽量の作業に適しており、医薬・医療分野の研究・開発、電子部品、半導体製造分野の組み立て・検査工程に採用されてきた。

今回、ファナック製ロボットの搭載モデルがラインアップに追加されたことにより、部品や商品が入ったコンテナの工程間搬送・配膳、段取り替えなどの補助作業にも対応できるようになり、作業に適したモデルを選択することで、自動化・ロボット化の工程を広げることが可能。

制御するコントローラーは、従来モデルやオプションの自動走行台車で共通のため、これらを組み合わせたロボットシステムを構築することもできる。