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JR貨物、北海道共用走行区間対応の異常訓練機導入

2018年9月13日 (木)

▲シミュレータ外観

空白

ロジスティクス日本貨物鉄道(JR貨物)は12日、北海道新幹線との共用走行区間を運転する運転士の技能を向上させるため、この区間で運用しているEH800形式交流電気機関車に対応した「異常時対応訓練用シミュレータ」を導入したと発表した。

同社は全国6か所に訓練用シミュレータを配置しているが、2016年3月から運行を開始した北海道新幹線との共用走行区間では「通常の在来線と異なる運転の取り扱いを行う必要がある」ことから、専用のシミュレータを開発した。北海道支社五稜郭機関区に1台と、東北支社青森総合鉄道部に1台の計2台を6月に導入した。

従来のシミュレータと異なり、実際に走行する(1)津軽線蟹田・新中小国信号場間(2)海峡線新中小国信号場・木古内間(3)道南いさりび鉄道線木古内-札苅間――の3区間で使用している4つの保安装置(ATS-SF・ATS-PF・ATS-Ps・DS-ATC)に対応。DS-ATCは新幹線共用走行区間で使用しているが、個別機能であるRS-ATC・構内ATC・非常運転モードにも対応している。

▲新幹線との共用走行区間の画像

また、新幹線との共用走行区間を走行するため、同区間の異電圧セクションや保安装置の切換え、新幹線指令との指令伝達システムを再現。コンテナ内に搭載したエンジンで電力を発生させ冷凍機を作動させる温度管理コンテナ(クールコンテナ)は、長大トンネルである青函トンネルを通過する際に自動的にエンジンを停止しているが、その機能に異常が発生した場合の対応を訓練するシナリオを収録している。

搭載している事故再現シナリオシステムでは、対応する路線の映像を作成し、その映像を運転士異常時対応訓練用シミュレータで操作できる。

▲青函トンネル走行中の画像