イオンネクスト、誉田CFCの自動化を推進

サービス・商品イオンネクスト（千葉市美浜区）は30日、ネット専用スーパー「Green Beans」（グリーンビーンズ）の物流拠点・誉田CFC（顧客フルフィルメントセンター）に、AI（人工知能）搭載のロボティクスソリューションを本格導入したと発表した。

導入されたのは「オングリッドロボットピック」30台と「オートフレームロード」で、人手に頼っていた出荷工程の省力化を図る。自動化により、物流工程の30％をロボットが担う体制を構築する。

▲オングリッドロボットピック（出所：イオンネクスト）

オングリッドロボットピックは、商品棚（グリッド）上の商品をその場でAIが認識する。形状・重量・傷つきやすさを判断したうえで、袋詰めまでを実施するロボットだ。人手によるピッキング工程を代替し、スペース効率と生産性を向上させる。1日あたり20万点のピッキングが可能で、当初は3000品目から開始し、2025年度中に1万品目へ拡大を予定する。対象外商品は、2キロを超える重量物や壊れやすい商品、破れやすい包装の商品など。

オートフレームロードは、注文ボックス（トート）を配送用フレームに自動で積み込む技術。画像認識カメラとAIを活用し、トートの重量・形状、台車の状態をリアルタイムで把握する。人手を介さずに最大20キロのトートを最適位置に積載でき、配送順や重量バランスを考慮した積載も実現する。従来は人手による指示と積込が必要だった重労働工程を完全自動化し、作業負荷を軽減する。

▲オートフレームロード（出所：イオンネクスト）

誉田CFCには、すでに複数の自動化設備が稼働している。代表的なものは「ボット」と呼ばれる搬送ロボットで、商品を収納したトートを持ち上げ、CFC内の商品棚上を走行して指定場所まで運搬する。注文に応じて迅速かつ正確に搬送し、ピッキングやパッキング作業の効率化を支援する。「オートバギング」は1分間に50袋以上の袋をトートに装着できる自動袋掛け装置で、最大3袋の設置が可能。「バキュームリフター」は、作業者の安全を確保するハンドクレーン型バランサーで、重く持ちにくい荷物の安全な持ち上げと移動をサポートする。無人搬送車（AGV）は、入荷商品の台車2台を同時に搬送可能な無人輸送車で、事前設定されたルートに沿って自動走行し、搬送精度と効率を確保する。

イオンネクストは、今後もロボティクスソリューションの導入と最適化を進め、業務効率の飛躍的な向上と作業環境の改善を図る。迅速かつ高品質なサービスの提供を目指し、ネットスーパー事業の拡大に向けた物流基盤の強化を推進する方針だ。

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LOGISTICS TODAY編集部
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