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関空の復旧待ちきれず22日からストップ

成田の貨物処理能力「限界」、ANAが輸入機能停止へ

2018年9月21日 (金)

話題台風21号で被災した関西空港の貨物処理能力が戻らない中、中部国際空港や成田・羽田空港へ振り向けられた輸入貨物があふれ、航空各社の貨物処理能力が限界を超えた。

関西空港では21日から国際線の運航を再開し、同空港内の貨物施設でも制限付きながら国内転送トラック便の運行も再開したが、成田空港などほかの国内主要空港では、関西空港の復旧を待ちきれず輸入機能を停止せざるを得ない状況に追い込まれた。

全日本空輸は21日、貨物部門のANAカーゴが成田空港で運用している貨物上屋で、「貨物の収容能力が限界に来ている」として、22日から26日までの5日間、輸入貨物の取り扱いを停止すると発表した。羽田空港経由で成田空港止めとなっている輸入貨物についても同様に停止する。

同社広報室によると、成田空港の同社貨物上屋はすでに処理能力が「100%を超えた」状態で、空港から貨物を搬出するトラックの手配が困難になっているほか、中国の国慶節(10月1日)が近づいていることも考慮し、輸入貨物をいったんストップして滞留した貨物をさばき、26日までに通常体制へ戻したい考え。

同社は中部国際空港に就航する便数が他社と比べて少なく、中部の貨物上屋は比較的余裕のある状態だが、成田と同じく貨物を搬出するトラックの手配が困難なため、成田から中部へ振り向けるのも「現実的ではない」という。

22日から停止するのは成田空港に到着するANA旅客便、貨物便に搭載される国内向けのすべての輸入貨物で、羽田経由成田空港止め輸入貨物も同じ扱いとする。