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NTTロジ、参加者に想定被害知らせず危機管理演習

2019年7月3日 (水)

ロジスティクスNTTロジスコ(東京都大田区)は3日、東海地震を想定した危機管理演習を6月25日に行ったと発表した。

今回は「最大震度6強」の発生を想定、初めて参加者に想定災害内容を事前に知らせず災害時の情報伝達や設備復旧、事業継続の対応状況を演習で確かめた。

演習では6月25日9時30分に最大震度6強の地震が発生したと仮定し、同社名古屋センターと掛川センターで停電、水道管破裂による断水、通信障害、構内路面の一部陥没、照明器具落下、保管商品の落下、倉庫内設備の故障、2人の負傷者――といった被害を設定して取り組んだ。

当日は東京都大田区平和島の本社に災害対策本部を設け、災害発生から災害対策本部設置までの初動、被災状況、衛星携帯電話による通話、SNSによる情報共有、非常用発電機、データ通信端末を用いた出荷指示データの送受信、事業継続への対応など、幅広い項目を確認した。

被災状況の確認では、安否確認システムによるメール、携帯電話、固定電話への安否確認発信と受信状況の管理、負傷者の発生状況と対応状況、鉄道の運行状況と帰宅困難者の発生状況、保管商品、倉庫建物、倉庫内設備、情報システムなどの被害状況、通行規制などの道路交通状況と輸送会社の運行状況をチェック。

また事業継続への対応として、緊急連絡体制に基づいた顧客への状況報告、顧客の要望による緊急出荷対応と配送車両の手配、災害復旧作業応援要員の手配、情報システムの電源復旧時の手順確認などを実施、実際の災害を想定したリアルな演習となった。

同社では「耐震基準を上回る物流センターの整備や自家発電設備、燃油備蓄、情報システムのバックアップなど、通信インフラを担うNTTグループの一員として々なBCP対策を講じている。東日本大震災や過去の災害で発生した事象を教訓として活かしていけるよう、今後もより、災害対策を強化するとともに、災害に強い物流会社として事業継続への対応力向上に取り組む」としている。