日商エレ、定期集配業者向け最適配車サービス提供

ロジスティクス日商エレクトロニクスは9月30日、LPガス業界で配送ドライバーの人手不足と人件費高騰が深刻化していることから、同業界の配送事業者向けにAIやIoT技術を活用した最適配車サービスを開始したと発表した。

同サービスは、複数顧客への集配移動コストを最小化する経路を導き出すもので、一般的な最適配車サービスが1車両ごとのルートを決めるのに対し、複数車両のルートを同時に決定するのが最大の特徴。

（出所：日商エレクトロニクス）

従来は各ドライバーに割り振られた配送エリア内で最適ルートを導き出すのが一般的だったが、複数ドライバーの勤務シフトや車両に積み込める本数、ガス交換にかかる時間、配送拠点との往復時間――などを総合的に判断し、1週間単位で最も効率的な配車計画を立案する。

これにより、従来の配送エリアの概念はなくなり、ドライバーや日ごとの業務量の偏りを解消。配車担当者の作業負荷軽減やドライバーの勤務時間の平準化などを実現する。

また、無線通信を活用した自動検針システムを導入している企業であれば、精度の高い残量情報に基づいた効率的な配送につなげることができるという。

既に一部のLPガス配送事業者が同サービスを実運用しており、同社は今後、LPガス配送だけでなく、灯油のホームタンク補充、自動販売機補充など、定期補充配送が必要な幅広い業種に展開。2021年度に同サービスの売上高1億円を目指す。

▲拠点全体の稼働時間を平準化するイメージ（出所：日商エレクトロニクス）