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ふね遺産に商船三井「畿内丸」と初代「さんふらわあ」

2020年10月15日 (木)

▲ 畿内丸(出所:商船三井)

認証・表彰商船三井は15日、同社が所有していた「畿内丸」と、商船三井フェリーが商標を有している「さんふらわあ」の初代船が、第4回ふね遺産に認定された、と発表した。

畿内丸は、昭和初期に1か月かかっていた日米航路を10日間に短縮し、本格的な高速ディーゼル貨物船時代をもたらしたパイオニア。

1930年の建造当時、それまでに類を見ない大馬力ディーゼル機関を搭載し、大幅な航行日数の短縮化を実現した。特に生糸の輸送では、日本からアメリカへの貨物輸送経路を「船+鉄道」からパナマ運河経由の直通ルートへ切り替える物流イノベーションを引き起こし、世界恐慌時に航路経営を大きく変化させた。

▲さんふらわあ(初代)(出所:商船三井)

さんふらわあの初代船は、クルーズ客船なみの設備を持ったクルーズフェリーの先駆け。

のちに「さんふらわあさつま」や「さんふらわあきりしま」などシリーズ船が生み出されており、「さつま」と「きりしま」は昨年のシップオブザイヤー大型客船部門を受賞している。

ふね遺産は、日本船舶海洋工学会がことし創立120周年を迎えるにあたり、歴史的価値のある「ふね」関連遺産を認定して広く社会に周知し、文化的遺産として次世代に伝える目的で開始した。一般公募された歴史的で学術的・技術的に価値のある船舟類と、その関連設備の中から今回は8件が認定されている。

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