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「ふね遺産」に日本初の自動車船「第十とよた丸」認定

2019年7月23日 (火)

認証・表彰川崎汽船は23日、同社が所有していた「第十とよた丸」が日本初の外洋航行型自動車専用運搬船であることを評価され、日本船舶海洋工学会によって「ふね遺産」の認定を受けたと発表した。

ふね遺産認定制度は、日本船舶海洋工学会が創立120周年を機に「歴史的で学術的・技術的にも価値のある船舟類、その関連設備を社会に周知し、文化的遺産として次世代に伝え、我が国における今後の船舶海洋技術の幅広い裾野を形成する」ことを目的に、2017年に創設された。今回は一般公募案件から第十とよた丸を含む7件が認定された。

第十とよた丸は1970年7月9日、川崎重工業神戸工場で竣工した完成車輸送に特化した日本初の自動車専用船(PCC)。第十とよた丸以前は、往航を自動車、復航には穀物などバルク貨物を積む「カーバルカー」が主流だった。

第十とよた丸の就航により、復航を空載とすることで復航貨物の荷待ちや天候によるスケジュール遅延といった課題が解消した。車の積み込みや船内移動はすべて自走方式で、荷役効率の向上と貨物ダメージを大幅に軽減、その後の自動車船ビジネスモデルの原点となった。