軽バン･トラックなど3社ブランド62万台リコール

行政・団体ダイハツ工業は28日、動力伝達装置と自動変速機（AT）制御コンピューターに不具合が生じるものがあるとして、ダイハツ「ハイゼット」、スバル「サンバー」、トヨタ「ピクシスバン」など62万4000台のリコールを国土交通省に届け出た。

リコールの対象となるのは、2014年（平成26年）8月3日から2020年11月6日までに製作された、ダイハツ「ハイゼットトラック」「ハイゼット」「ハイゼットデッキバン」「アトレーワゴン」、スバル「サンバートラック」「サンバー」「サンバーオープンデッキ」「ディアス」、トヨタ「ピクシストラック」「ピクシスバン」――の計10車種。

対象車の中には、動力伝達装置のバルブボディーが異常摩耗して油圧漏れが発生するものがあり、加えて油圧漏れ発生時にAT制御コンピューターが正しく故障を検知しないものがあるため、油圧漏れを正しく検出できない可能性がある。油圧漏れに気付かずにそのまま使用を続けると、油圧漏れが大きくなり、最悪の場合、意図しないクラッチが係合し一時的に急減速するおそれがある。これまでに1件の物損事故と35件の不具合が報告されている。

使用者にはダイレクトメールなどの方法で通知し、対象全車両のAT制御コンピューターを対策プログラムに書き換えるほか、油圧漏れの点検を行い、油圧漏れが確認された場合には、新品のバルブボディーと交換する。バルブボディーの異常摩耗の原因については、検証に時間を要するため、特定でき次第必要に応じて措置を講じるという。

■改善か所説明図（出所：国交省）