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日野自、「超低床」の集配用小型EVトラック発表

2021年4月15日 (木)

サービス・商品日野自動車は15日、超低床・ウォークスルーバン型の小型EVトラック「日野デュトロZ(ズィー)EV」を来年の初夏にも発売すると発表した。物流現場における使い勝手と二酸化炭素排出量削減を両立する、次世代のラストワンマイル用トラックとして訴求する。

13日には佐川急便が、台湾企業などが出資する会社と共同開発し、中国企業が製造する集配用軽EV(電気自動車)の試作品を発表したところで、「日本製EV」としての性能が試される。また、昨年にはヤマト運輸がいすゞ自動車の「エルフEVウォークスルーバン」を試験導入しており、日本企業間の競争にも注目が集まる。

(出所:日野自動車)

「日野デュトロZEV」は前輪駆動を採用することで、床面地上高を従来の後輪駆動車の半分程度にあたる40センチメートルまで削減。ウォークスルー構造とすることで、荷役作業性や乗降性を大幅に向上させる。走行距離は、宅配に十分な100キロメートル以上を確保するとしている。

また、現行の日野デュトロよりサイズを一回り小さくし、住宅街や大規模施設内などを走行しやすくするとともに、普通免許で運転できるようにすることで、運送会社のドライバー確保にも配慮する。荷室はウォークスルー構造とすることで、コンパクトな車体でも必要な容積を確保できるという。

そのほか、ウォークスルーバン型に加えて、用途に応じて荷台を架装できる「キャブシャーシ型」も開発する。モーターや電動ユニットをキャブ下に、バッテリーを荷台床下のフレームの内側に搭載することで、ビジネス形態に合わせて架装を選べるようにする。

■「日野デュトロZ(ズィー)EV」の概要(ウォークスルー型・参考値)
全長:4.7メートル
全幅:1.7メートル
全高:2.3メートル
床面地上高:40センチメートル
車両総重量:3.5トン未満
乗員:2人
モーター:永久磁石式同期モーター
最高出力:50キロワット
バッテリー:リチウムイオンバッテリー
バッテリー容量:40キロワット時

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