JR貨物、通期は営業利益75％減で着地

財務・人事日本貨物鉄道（JR貨物）が14日に発表した2021年3月期の通期連結決算は、売上高が1873億6100万円（前年度比5.8％減）、営業利益が25億2700万円（74.9％減）、最終利益が8億9500万円（82.3％減）となった。コロナ禍や7月豪雨など天災の影響により、一時は各利益が赤字に転落したものの、不動産事業の利益により黒字を確保した。

このうち鉄道ロジスティクス事業は、売上高が1670億円（5.5％減）で、営業損失79億円を計上（前年度は営業損失12億円）。EC需要が旺盛な積合せ貨物と、焼却灰などの輸送が順調なエコ関連物資を除く全品目が低調だった。特に紙・パルプが国内需要の低迷で大幅減だった。

不動産事業は売上高が207億円（9.2％減）、営業利益が101億円（9.8％減）だった。

今期は売上高が2013億円（7.4％増）、営業利益が111億円（4.39倍）、最終利益が49億円（5.47倍）を予想。景気の先行きが引き続き不透明ながらも、収益力向上によりコロナ禍前の19年度を上回る業績を目指すとしている。