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NECソリューションイノベータ「ULTRAFIX」を通して考える

WMSの選び方、ポイントは「ヒト・モノ・カネ」

2021年9月22日 (水)

話題世の中には、それこそ星の数ほどの、さまざまな業務用システムが存在している。その中から、あなたの課題解決にベストマッチするシステムを探し出すことは、とても大変だ。選択を間違えて、結果的にミスマッチだったシステムを購買・契約してしまった企業は、とても不幸である。本来は生産性、そして業務の品質向上に貢献するはずだったシステムが、むしろ足を引っ張る結果にもなりかねない。

WMS(倉庫管理システム)は、倉庫業務の実行を支える重要なシステムだ。だからこそ、その選定は難しく、導入企業のビジネスの未来を大きく左右する。物流ソリューションシリーズ「ULTRAFIX(ウルトラフィックス)」を提供し、TMS(輸配送管理システム)やWMSの分野でトップランナーであり続けるNECソリューションイノベータ(東京都江東区)から、「ULTRAFIX/WMS」の特徴について学ぶとともに、よく言われる「ヒト・モノ・カネ」をポイントに、WMS選定のこつを解説する。(坂田良平)

NECソリューションイノベータの物流ソリューション
https://www.nec-solutioninnovators.co.jp/ss/logistics/
資料:『減らない出荷ミス』を改善するためのデジタル化と人材最適化を考える
https://www.nec-solutioninnovators.co.jp/ss/circulation/whitepaper/05/

ポイント(1)「機能一覧を鵜呑みにしない」

「ヒト・モノ・カネ」のうち、まずは「モノ」から考える。世間には多くのWMSが存在するが、機能面での差は分かりにくく、選択に苦労している担当者も多い。だからといって、メーカーのウェブサイトやカタログに掲載されている機能一覧だけを比較し、「こっちのWMSの方が、機能が多そうだから良いよね」と考えることは危険だ。大切なのは、機能の数ではなく、その性能である。

▲機能の見極めの重要性について語る小池氏

「『この機能があるから安心』ではなく、『この機能は、当社の業務にマッチした性能を備えているのか?』までを、きちんと見極めて欲しいと思います」と、 NECソリューションイノベータの小池範嗣氏(営業統括本部ビジネスソリューション営業部マネージャー)は強調する。

例えば、WMSにとって引当機能は基本中の基本機能である。引当機能のないWMSなど存在しないだろうが、その中身はWMSによって大きく異なる。ULTRAFIX/WMSでは、入庫の格納処理をせずとも、引当ができるように設計されている。

入荷から入庫、格納へと業務プロセスを進めるのは倉庫業務の基本だ。だが、実際の現場では、入荷から格納する間もなく即出荷を求められるケースや、倉庫スペースが狭いため一時的に格納処理をショートカットせざるを得ないケースなど、いくつものイレギュラーが存在する。このような現場の事情を理解しているからこそ、ULTRAFIX/WMSでは柔軟性のあるショートカット機能が実装されているのだ。

WMSを選ぶ上では、カタログに掲載されている機能一覧に惑わされることなく、あなたの業務にマッチした機能性能を備えているかどうかまで、踏み込んで確認して欲しい。

ポイント(2)「安物買いの銭失いに陥らない」

続いてのポイントは「カネ」である。システムの価格は大切だ。身の丈に合わない高額なシステムは、機能は優秀かもしれないが維持が難しい。とはいえ「安さだけで飛びついてしまうと、機能に不足を感じるケースはもちろん、サポートや拡張性などに、後々不満が生じるケースも多々あります」と、小池氏は警鐘を鳴らす。

従来型のWMSに限らず、最近では比較的低額なサブスクリプション(月額課金)で利用できる、クラウド型WMSも増えてきた。だが、料金が安い背景には、必ず理由がある。考えられる可能性の一つは、ユーザーがつい忘れがちなサポートと拡張性だ。

例えば、低価格なWMSでは、導入マニュアルを渡されるだけで、後は自分で全ての導入設定を行わなければならないケースが多い。社内にITリテラシーに長けた人材がいればよいが、そうでない場合は、お手上げになる。

WMS導入時には、将来の拡張性にも気を配りたい。実際の現場では、百人百様のこだわりが存在する。残念ながら、世にあるWMSが100%完璧に、導入企業の倉庫業務にマッチする可能性は、限りなくゼロであることを忘れてはならない。

▲300社がWMS選定時に重視するポイントを上位5位まで選んだ結果。1位の4割を「現場での使いやすさ」が占め、2位では「基本機能の充実」が最も多い

「物流や配送、物流システム(TMS/WMS)に関するリサーチ結果2021」
https://www.nec-solutioninnovators.co.jp/ss/logistics/whitepaper/research2021/

それゆえに、WMSを使いこなすほどに、不満が増えてくることもある。その不満を解消する手段が、拡張性でありカスタマイズである。だからこそ、WMSを契約する際には、将来の可能性も考え、機能拡張やカスタマイズが実施できるかどうか、確認して欲しい。

筆者の知る物流企業は、あるクラウド型物流システムを導入した。相談を受けた時、カスタマイズができないクラウドシステムの導入に筆者は反対したが、価格に引かれて同社は導入を決定した。案の定、機能に不満を感じた同社は、1年後にカスタマイズを実施することにした。

しかし、本来はできないはずのクラウドシステムのカスタマイズを実現するため、同社は高額な費用を支払わざるを得なかった。「安物買いの銭失い」にならぬよう、目先の価格に惑わされず、将来も見据えた上でWMSの選定を行って欲しい。

ポイント(3)「サポート体制を見極める」

▲「適用設計」とサポート体制について強調する椙原氏

最後のポイントは「ヒト」である。NECソリューションイノベータの椙原寛之氏(西日本支社第三グループSL開発グループプロフェッショナル)は「『導入したら、ハイさようなら』というシステムベンダーは、残念ながら存在します」と現状を嘆くとともに、「NECソリューションイノベータは、絶対に逃げませんから」と強調する。

NECソリューションイノベータでは、WMSの導入時に「適用設計」を行う。導入を検討する企業の現行の業務を調査するとともに、業務内容を整理し、ULTRAFIX/WMSを利用する際に最適となる業務設計を行うプロセスだ。現行の業務の一つずつが本当に必要なものか、それとも習慣的に踏襲されてきただけのものなのかを、丁寧に判断していく。

また、サポートについては、導入を担当したシステムエンジニア(SE)が継続的にサポートを行い、その後はカスタマイズ開発を行う際にも、担当を継続する体制を基本としている。

もしもWMSが停止すれば、倉庫業務全般に致命的な影響が出てしまう。だからこそ、顧客の現場をよく知る担当SEが、常に顧客に寄り添うNECソリューションイノベータのサポートは、顧客から支持され続けてきた。WMSの選定にあたっては、将来に渡って倉庫業務を支えるパートナーとなりうる相手なのかどうか、サポート体制をきちんと見極めた上で決定して欲しい。

「汎用性と使いやすさ」の絶妙なバランス

NECソリューションイノベータには「原則として、現行の庫内業務を踏襲したままパッケージWMSを活用したい」という問い合わせが多いという。現行の業務の踏襲を最優先とするのであれば、フルスクラッチでWMSを構築する選択肢もある。しかしそのことは、非効率な業務プロセスをそのままシステム化する恐れがあるし、なによりも、パッケージシステム導入に比べて、必要となる費用の規模がまるで違う。

▲ULTRAFIX/WMSの業務フローは、使用する画面が少なく使いやすいことがポイント

「ULTRAFIX/WMSが多くの顧客から愛されてきた理由の一つは、シンプルな画面構成と柔軟な業務設計プロセスにあると考えています」と小池氏は説明する。その結果、多くの現場の業務にマッチする優れた汎用性を実現しつつ、パッケージシステムゆえの使いやすさも実現した。その相反する二つの要素の絶妙なバランス感覚こそが、ULTRAFIX/WMSの強みである。

特に中小企業から支持されているというULTRAFIX/WMS。トップランナーとして認められてきた理由は、ぜひあなた自身の目でも確かめて欲しい。

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トップランナー「ULTRAFIX/TMS」が愛される理由(21年8月23日掲載)
https://www.logi-today.com/450718