荷主関西圏を地盤とする関西スーパーマーケットの臨時株主総会が10月29日、兵庫県伊丹市で開かれ、筆頭株主であるエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリング傘下のイズミヤ(大阪市西成区)、阪急オアシス(大阪府豊中市)と経営統合する議案が承認された。賛成票は66.68%で、必要な3分の2以上をわずかに上回る薄氷の可決となった。
関西スーパーに対しては、大株主で首都圏でディスカウントスーパーを展開するオーケー(横浜市西区)が買収を提案し、他の株主にも反対を呼びかけるなど混乱した様相となっていたが、今回の議案承認で関西スーパーをめぐる争奪戦は決着することとなった。
統合議案は、関西スーパーがH2Oの子会社となり、傘下のイズミヤ、阪急オアシスとそれぞれ株式を交換して完全子会社化する。現在の関西スーパーは2022年2月に中間持ち株会社「関西フードマーケット」に商号変更するとともに新たに関西スーパーマーケットが発足。関西フードマーケットが3社を統括する形で事業運営を図る。
3社は物流をはじめとする効率化を推進することで、収益体制を強化していく方針だ。