調査・データグローバルインフォメーション(川崎市麻生区)は2日、トラック&トレース(T&T)ソリューションの世界市場について、2015年から20年までの5年間に年15%のペースで拡大し、21年から26年までの間も市場は「力強い成長を続ける」との予測を明らかにした。
T&Tソリューションは、企業のサプライチェーンを管理し、偽造品に関連するリスクを軽減する機能を果たす。透明性の確保や製品IDの検証サービス、製品のスムーズな移動、包装や物流の管理を支援。燃料費や保険料の節約や顧客サービスの提供、SMSアラートやEメールによる最新情報の提供など、個人やビジネスで利用されている。
T&Tソリューション市場の成長を支える主な要因の一つは、最新技術の活用による業務の最適化だ。その一例がバーコード技術であり、在庫の可視性の向上やコスト格差の縮小、安全性とコンプライアンスの確保などさまざまな利点があることから、T&Tソリューションとして広く採用されている。
RFID(Radio-Frequency Identification)、電波を用いて非接触でデータ読み書きするテクノロジーも、電波を利用して物体や生物の位置を非接触で特定する送受信システムを利用したT&Tソリューションとして普及している。
さらに、各国の政府当局は偽造品に対処する企業に対して法的支援を行っており、これが世界の市場成長を促進している新たな要因と言える。製薬・バイオテクノロジー産業の急成長、ヘルスケア産業における集計システムや自動シリアル化の需要の高まりなども挙げられるという。