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タンクローリーの燃料に非石油系、伊藤忠など導入

2022年6月7日 (火)

環境・CSR伊藤忠商事グループとINPEX(インペックス)グループの計4社は7日、再生可能資源由来燃料であるリニューアブルディーゼル(Renewable Diesel、RD)を日本で初めてタンクローリー車で使用すると発表した。

▲リニューアブルディーゼルを使用するタンクローリー(出所:伊藤忠商事)

それによると、RDは食品競合のない廃食油や動物油などを原料として製造され、石油由来軽油に比べてGHG(温室効果ガス)排出量を約90%削減する。主に輸送用トラックやバスなどで使用され、既存の車両や給油施設をそのまま利用できるため、欧米を中心に流通している。

伊藤忠・INPEXの今回の取り組みでは、リニューアブル燃料をその世界最大のメーカーであるNeste(ネスレ、フィンランド)から伊藤忠商事が調達する。伊藤忠グループのエネルギー商社、伊藤忠エネクス(東京都千代田区)がINPEXロジスティクス(新潟県上越市)に供給し、北陸・甲信越地方で走らせる18台のタンクローリー車の燃料として使う。RDは北陸・甲信越地方では初めて。タンクローリー車での使用は日本初となる。

利用開始に先立ち、伊藤忠商事はネスレとRDの日本国内向け輸入契約を締結し、伊藤忠エネクスは国内の輸送や給油に関するサプライチェーンを構築した。INPEXグループはすでに北陸・甲信越地方を中心とした販売網を確立している。今後4社は、INPEXロジスティクスが保有するタンクローリー車への継続的なRDの供給を進め、陸上輸送分野での脱炭素化をけん引するとしている。