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トヨタなど6社、バイオエタノール製造技術を研究

2022年7月20日 (水)

環境・CSRトヨタ自動車など自動車4社とENEOS(エネオス)、豊田通商の計6社は20日、自動車用バイオエタノール燃料を製造する技術の研究を共同で進めると発表した。バイオマスを利用したり生産したりするときに水素と酸素、CO2を最適に循環させることで効率的に燃料を作れるという。自動車の内燃機関を生かしながら脱炭素化を図る取り組みとして研究の進展が関心を集めそうだ。

研究に参画した自動車メーカーは、トヨタのほかスズキとSUBARU、ダイハツ工業。発表によると、6社はこの研究を進める「次世代グリーンCO2燃料技術研究組合」を7月1日に設立した。福島県大熊町に本部を置き、理事長にはトヨタCN開発部の中田浩一部長が就いた。

同組合は、食料と競合しない第2世代のバイオエタノールの効率的な生産システムや、副生成物として発生する高濃度酸素やCO2の回収・活用方法、自動車に使った際の課題の解決方法などを研究する。さらに、原料作物の収穫量の最大化や成分の最適化を目指して、最適な栽培のためのシステムも開発する。土壌の成分調査などを通じて収穫量の予測精度も高める。

(出所:豊田通商)

6社は「カーボンニュートラルの実現には、多様なエネルギーの選択肢を提供することが重要となる」と強調。自動車の燃料として水素や電気だけでなく、植物の光合成によりCO2を削減できるバイオエタノール燃料の有効性を指摘している。