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トラック隊列走行、日本の提案が国際標準に

2022年9月21日 (水)

(イメージ)

行政・団体経済産業省は21日、日本が提案していたトラック隊列走行が国際規格「ISO4272」として認められ、19日に国際標準が発行されたと発表した。日本が国際議長を務めるISO(国際標準化機構)、TC204(ITS高度道路交通システム)、WG14(走行制御)に2019年4月に提案し、22年9月19日に国際標準として発行された。

トラック隊列走行は複数のトラックが連なり、走行状況を通信によってリアルタイムで共有して自動で車間距離を保ちながら走行する技術で、実用化に向けた検討は日本のほか、欧米など世界各国で行われていることから「国際的に統一された標準の整備」が必要な状況となっていた。

国内では疲労などによる運転ミスでの交通事故の削減、空気抵抗の低減や車速変化の減少による燃費向上、下り坂から上り坂に差し掛かるサグ部での速度低下を抑制することによる渋滞緩和、運転負荷軽減による担い手の確保——といった効果が期待され、2018年1月に新東名高速道路などで初の公道実証実験が行われた。

こうした実績をもとに、日本では車両技術の開発と実証実験から得られた成果をベースとして、共通機能を持つシステムがより広く世界に普及することを目指し、国際標準を提案、隊列の形成・加入・離脱時の機能(隊列運行管理機能)と、隊列走行の機能(隊列走行制御機能)について規定されることになった。

これにより、今後は異なるメーカーの車両が混在していても隊列の加入車情報を共有することが可能となり、加入時でも協調して車速の調整を行うなどした隊列が形成できるようになる。