東大発AIベンチャー、AGV最適制御で物流効率化

（出所：SMITH&LOGISTICS）

サービス・商品東大発AIベンチャーTRUST SMITH（トラストスミス、東京都文京区）は27日、独立研究機関BSAIを設立し、数台から1000台規模のAGV（無人搬送車）の最適制御を実現する独自技術「PYUTHIA」の提供を始めたと発表した。人口減少を背景にした労働力不足が深刻化するなか、次世代AGV群制御技術で経路長の最適化を図ることにより、大規模工場の場内物流の効率が最大1.5倍高まるとしている。

PYUTHIAは工場、倉庫内でAGV同士が衝突しない経路を計算するほか、最短で搬送できるルートを算出して「経路長の最適化」をするのが特徴。搬送を効率化することでAGVの導入台数も削減できるため、コスト削減につながる。

大規模工場の物流自動化には、複数のAGVの協調動作が必要で、そのために高度な群制御アルゴリズムが必須。一方で、適切な司令ができなかったり、制御台数に制約があったりすることが原因となり、AGV同士の経路衝突などの課題があった。開発した技術導入により、現場でのオペレーション負荷を低減できるメリットが期待できる。