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地域との共生をコンセプトに「物流+オフィス」で新境地を開拓

京浜間配送に商機「プロロジスアーバン東京大田1」

2023年1月5日 (木)

▲「プロロジスアーバン東京大田1」完成イメージ。2階の壁面にはカーテンウォールを施すほか、3階と4階にはバルコニーも設置するなど居住性の確保に配慮する

話題東京都大田区の蒲田糀谷地区。国内外の空路が集結する東京国際(羽田)空港で知られるとともに、都内でも有数の町工場が集積する「ものづくり」の街としての顔もあわせ持つ。

このエリアにおける主要路線のひとつで、隣接する川崎市の工業地帯へ延びる「産業道路」沿いに2023年2月、新たな物流施設が誕生する。米プロロジスの「プロロジスアーバン東京大田1」だ。都心や羽田空港に近く、あらゆる産業が集積するものづくりの土地柄に適応した、荷物の集配拠点にとどまらない多様な活用方法を提案する新発想の物流拠点として、早くも注目を集めている。

「京浜間の短距離配送」と「羽田空港の貨物需要」を両立できる絶妙な立地

プロロジスが東京をはじめとしてロンドンやニューヨーク、パリなど世界の人口集積都市で展開する、効率的な配送サービスの実現を支援する物流施設ブランド「プロロジスアーバン」。東京大田1は、このブランドの精神を色濃く反映したプロジェクトだ。

「地元の産業からのニーズに対応できる、地域と『共生』する物流施設」。プロロジスの河原朝美・営業推進室シニアマネージャーは、プロロジスアーバン東京大田1のコンセプトをこう表現する。地域と共生する物流施設。それを象徴するポイントを探ってみよう。

▲プロロジス営業推進室シニアマネージャーの河原朝美氏

まずは立地面だ。施設の面する産業道路は、同区内で第一京浜(国道15号)から分岐して川崎市の臨海工業地域を貫き横浜市へ至る。都心と羽田空港、さらには京浜工業地帯の工場や倉庫などを結ぶアクセス道路であり、輸送トラックをはじめとする車両が数多く行き来する。

「都心だけでなく川崎市や横浜市にも30分圏内にあること、それが立地面における最大の優位性です。京浜間におけるラストワンマイル輸送にこれほど適したロケーションはもはや『希少価値』と言えるでしょう」(河原氏)

さらに見逃せないのが、羽田空港へのアクセス性の高さだ。航空貨物をからめた短距離配送サービスへの期待が、荷主企業の間で強まっていることにも配慮した。まさに、地域特性を理解したうえでの戦略的な立地なのだ。

京浜間の主要路線である京浜急行電鉄本線の駅から徒歩圏内にあるのも強みだ。周辺に住宅が多く立地する点も含めて、従業員の安定的な確保を重視するカスタマーに対して都心部の湾岸エリアに展開する他物件との差別化を図る観点からも、大きな利点になる。

ラストワンマイルと重量物、個性的なオフィス--多様なニーズ対応も「地域特性」だ

もうひとつの特徴、それは機能面だ。1階部分には、バースや駐車場、荷さばき場として活用できる車両11台分のスペースとともに、869.48平方メートル(263.02坪)の倉庫スペースを確保。さらに、2階から4階までの入居者も利用できる共同荷さばきエリアを3台分の駐車場とともに設置した。敷地面積2013.15平方メートル(608.98坪)と小ぶりな施設ならではの工夫だ。

「1階はラストワンマイル配送事業者に使いやすい仕様です。さらに上階への荷物搬送にも配慮して、荷さばきスペースからエレベーターまでの動線など荷扱いしやすい配置としています」(河原氏)

大型産業機器など重量物にも対応できる2階は、1階と同じく1平方メートル当たり1.5トンの床荷重を確保し、事務所と合わせて1402.21平方メートル(424.17坪)と施設の中で一番広いスペースを確保できる。1階・2階とは対照的に、3階と4階はオフィスとしての活用を意識して意匠やデザインにこだわった仕様にまとめた。


(出所:プロロジス、クリックで拡大)

「3階と4階はそれぞれ階段状にバルコニーを設けるほか、通常のオフィスよりも天井を高くすることで開放的な雰囲気を演出しました。ショールームや研究施設、スタジオなどとしての活用を提案できるのが特徴です」(河原氏)。都心や羽田空港に近いこの立地であれば、こうした多様で個性的な活用方法が重宝されるのは間違いない。こうした発想も、この地区ならではの地域特性だ。


(出所:プロロジス、クリックで拡大)

プロジェクトを重ねて進化を続けるプロロジスアーバン

プロロジスは、20年よりプロロジスアーバンシリーズを東京都内で展開。「プロロジスアーバン東京品川1」(品川区)を皮切りに、足立区での2物件を経て4番目となるのがプロロジスアーバン東京大田1だ。河原氏は、こうしたプラットフォームの拡大とともに、機能の充実を図っていると指摘する。

そうした取り組みは、プロロジスアーバン東京大田1の建物仕様にも反映されているという。「床荷重と天井高のバランス、各種設備が必要なお客様に対応できるよう配慮した設計は、アーバンを通して出会った新たなニーズやマルチユースでのご利用を想定した取り組みです」(河原氏)

プロジェクトの過程である顧客から寄せられたニーズを反映しながら、さらに進化を続けるプロロジスアーバンシリーズ。都市部における物流施設の新しい潮流を生み出そうとしている。東京大田1プロジェクトは、羽田空港へのアクセスを含めた都心部における短距離配送拠点としての訴求にとどまらず、都心部における価値ある「ワークプレイス」の提供という可能性を追求した、新しい物流施設への挑戦であると言えるだろう。

「プロロジスアーバン東京大田1」施設詳細
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