ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

IHI系、AIでコンテナ船到着予測し通関円滑に

2023年1月6日 (金)

▲電子通関プラットフォームのイメージ(出所:IHI)

ロジスティクスIHIは6日、グループのIHIジェットサービス(IJS)がこのほど、AI(人工知能)を活用してコンテナ船の到着時間の予想などを可能にするサプライチェーン可視化・追跡情報提供事業を始めたと発表した。船舶自動識別装置(AIS)情報を使ったコンテナ船のリアルタイム情報とAIによる電子通関サービスを融合。通関手続きの簡素化や遅延を防ぐとともに、輸入関連に係る各種コストの削減を実現する世界初のサービスを提供する。

発表によると、サービスの恩恵を受けるのは、コンテナ船の積み荷の荷主や通関業者にとどまらず、物流・配送業者や輸入業者と多岐にわたる。これはコンテナ船が港湾に入るまでのスケジュールを正確に把握できるようになることで、通関のための手続き準備を期間内に確実に行うことが可能になるため。目的地までの円滑な物資輸送や世界で問題となっている港湾混雑の削減にもつながる。

特に、生産部材や機械部品、建設部材などの輸送では、工場や現場で精度の高い調達物流と納期管理が求められる。今回のサービス提供開始により、陸上での貨物輸送車両の手配や配送が計画的に行われ、無駄なコスト発生を抑えることが期待される。

IJSは2021年8月からフィリピンで、日本貿易振興機構(JETRO)の事業として同サービスに向けた実証を行い、通関に必要なスムーズな手続きや申請ができるといった各種効果を確認済み。今後、IJSはフィリピンに加えて、インドネシアやタイといった東南アジア、中東でもサービス展開を予定する。

世界の主要港では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、海上コンテナ輸送の需給バランスが不安定化。都市封鎖により港湾混雑が引き起こされ、スケジュール遅延が発生するなどしている。また、フィリピンでは複雑な輸入通関業務により、通関にかかる時間とコストの高騰が懸念されている。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com