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トランコム前3月期、空車情報不足し営業益7%減

2023年4月26日 (水)

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財務・人事トランコムが26日に発表した2023年3月期連結決算によると、同期の業績は売上高が1677億6000万円(前期比2.9%増)、営業利益が74億3800万円(6.9%減)、最終利益が42億5300万円(19.6%減)で着地し、増収減益となった。物流情報サービス事業の成約件数の増加や海外事業の拡大による売上高の増加、先行投資費用や燃料価格の高騰による支払運賃の増加、人材・DXなど投資費用の計上などが増収要因。

同社は大型物流センターを戦略的拠点として関東エリアで生活用品や菓子のプラットフォーム構想を進め、新たな輸配送ネットワークの構築やカテゴリー集約、事業部間連携による基盤構築に取り組んでいる。新たなDXソリューションとして、「Bridge」(ブリッジ)と名づけられた配車計画自動作成システムを導入し、配車担当の省人化を図った。

貨物伸び空車数減少、物流情報部門が減益に

物流情報サービス事業では配車支援AIシステムを導入し、予測・最適化技術を活用することで、マッチング精度の向上と効率的な輸送に取り組んだ。
事業部門の業績では、ロジスティクスマネジメント事業が1.3%の減収となる547億5100万円を売り上げ、営業利益は2.4%減益の41億1600万円となった。新規拠点の増収要因があったものの、既存拠点の一部業務縮小・撤退の影響した。

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一方、物流情報サービス事業では貨物情報数が9.5%と大きく増加したのに対し、空車情報数は6.9%の減少、成約件数は2.1%の増加となった。売上高は3.6%増の927億2000万円、営業利益は17.1%減の26億4700万円。

インダストリアルサポート事業は、物流領域での人材派遣サービスに取り組んだものの、既存拠点の撤退が響いた。部門売上高は8.2%の減収となる57億6400万円、営業利益は13.8%減の2億7400万円だった。

中国では物流センター運営と輸送業務の新規獲得があったほか、危険物輸送免許を取得。シンガポールでは物流事業を行うスターリンクリソースとH&Sの2社を連結化した。