ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

運輸業のコンプラ違反による倒産数増加、TDB調査

2023年4月27日 (木)

調査・データ帝国データバンクの26日の発表によると、2022年度の倒産件数は3年ぶりに前年度を上回り、特に不正が発覚したことによる倒産事例が増加していることがわかった。コンプライアンス違反による倒産件数は前年度から96件増(47.1%増)の300件で、これまで過去最多であった15年度の289件を上回る結果となった。

コンプライアンス違反による倒産企業を業種別に見ると、「サービス業」が最も多く、次に「建設業業」「運輸・通信業」が続く。21年度と比較すると、運輸・通信業の倒産件数は26件から2.1倍の54件に増加している。運輸・通信業の業種別では、「貨物運送」が36件と構成比66.7%を占め、「旅客運送」は14%だった。

コンプライアンス違反の違反類型については、「資金使途不正」が69件と最も多く、次いで「粉飾」(62件)、「業務違反」(61件)と続く。業務違反を業種別に見ると、運輸・通信業が構成比60.7%と群を抜いて多く、長時間労働などの違法営業を要因とする行政処分を受けての倒産が多発している。

15年以降、コンプライアンス違反件数は減少傾向にあり、コロナ対策による給付金やゼロゼロ融資などの各種支援策により、一時的に倒産件数は表面化していなかった。しかしながら、コロナが収束に向かうと同時に物価高や人手不足、コロナ融資返済開始などが企業の経済環境を厳しくし、事業存続のためコンプライアンス違反に手を染め、信用を失墜したことによる倒産事例が増加している。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com